2026年5月下旬から6月末まで、社内で「第1回社内AI活用コンテスト」を開きました。
参加した社員が一人ひとり、AIと一緒に作品を作りました。コンテストのしくみと、集まった作品を紹介します。
目次
開催の目的
生成AIの話題は毎日のように目にします。それでも社内を見渡すと、「気にはなっているけれど、仕事ではまだ使っていない」という人が少なくありませんでした。
それなら、まず全員で実際に使ってみよう。職種を問わず参加できるコンテストにしたのは、そのためです。
何をAIに任せて、どこを自分で判断したのか。それを一人ひとりが自分の言葉で説明できるようになり、その経験を社内で共有して次の仕事に生かす。ここまでを狙いにしました。
コンテストのルール
ルールはシンプルです。個人戦で、テーマは自由。業務改善ツールでも、Webアプリでも、ゲームでも構いません。
条件はAIを使うことだけで、どのツールやモデルを選ぶかも本人に任せました。
提出するのは、実際に動かせる成果物。公開したURLか、インストールできるアプリのどちらかです。
作業は原則として業務時間内に行い、AIサービスや公開環境にかかる費用は一定額まで会社が負担しました。特定の技術や開発経験は前提にしていないので、エンジニア以外の社員でも参加できます。
評価は参加者同士で行いました。他の人の作品を実際に触ってみて、それぞれに10段階で点をつけます。
作者名は伏せた匿名形式で、その合計点で上位5作品を決めました。なお、運営メンバーも一参加者として応募し、同じ条件で評価を受けています。
集まった作品(一部抜粋)
テーマを自由にしたので、ジャンルは本当にばらばらでした。参加者の評価で上位に入った5作品を紹介します。
インタラクティブ会場マップ管理 Web アプリ

学園祭やマルシェのような地域イベント向けに、会場マップをWeb上で管理できるアプリです。
紙やPDFのマップだと当日の出展内容の変更に追いつけませんが、これなら主催者・出展者・来場者がいつでも同じ最新の情報を見られます。来場者向けのマップからは、目当てのブースまでの道案内も。
Soranika(ソラニカ)

頭上の宇宙をAIが解説する天文アプリです。
昼は地球儀の上を動く衛星や今夜の通過予報を眺め、夜はスマホを空にかざす。すると、カメラ越しの空に衛星や星座の名前が浮かび上がります。
気になった衛星はAIがその場で解説してくれて、解説の深さは3段階から選べます。子ども向けのひらがなモードもあります。
TimeShift V2.0(タイムシフト V2.0)

3〜20店舗ほどの中小チェーンを想定した、アルバイト・パート向けのシフト・勤怠管理サービスです。
シフト作成から給与、スタッフへの連絡までをひとつにまとめ、スタッフ、店舗や複数店舗を統括する管理者、サービスの運営者がそれぞれの立場で使えます。労働基準法に反するシフトは自動でチェックされます。
ひまくえすと(HimaQuest)

毎日の通勤・通学をちょっと楽しくする位置情報ゲームです。
相棒のキャラクターに今の気分を伝えると、近くに実在するスポットにAIがミッションを作ります。どこにいてもミッションが生まれるので、都市部でも地方でも遊べます。
ポイントを貯めると、AIが出すクイズの答えしだいで相棒が思いもよらない姿に変わっていきます。
r2f

学校のプリントや連絡帳をスマホで撮るだけで、AIが内容を読み取ってカレンダーに予定を入れてくれる家庭向けアプリです。
子ども向けには、小学1年生から中学3年生までの主な単元をAIが出題する勉強機能もあります。問題を解くほど、子ども自身が描いた絵をもとにしたアバターが育っていく仕組みです。
撮りためた写真から思い出のスライドショー動画も作れるので、家族みんなでひとつのアプリを使えます。
振り返り
作品を見ていて印象に残ったのは、普段の業務で使っている技術の外に踏み出した人が多かったことです。
サーバーなどのインフラを触ったことがなかった参加者が、実際に動くサービスを公開するところまでやりきった例もありました。運営として作品を見ながら、素直に「すごい!」と思いました。
匿名で公開したことの面白さもありました。作者が明かされると、「この人がこれを作っていたのか」という驚きがあります。
普段の仕事ぶりだけでは見えない、一人ひとりの興味や得意分野を知るいい機会になりました。
今回の作品づくりで得た経験は社内のノウハウとして残し、これからの業務や開発に生かしていきます。
AIを使えば、経験のない分野にも手が届く。集まった作品を見て、そう実感したコンテストでした。